中東情勢緊迫化に対する会社の対応に不信感募りまくり~リスク管理は人間でなくAIに任せるべき

アメリカのイラン攻撃から停戦合意までの数日間、気が気じゃありませんでした。本当にこのまま停戦になるのか、今もまだソワソワしています。

 

6/22(日)深夜?未明?早朝?

トランプがマジでやりやがった! と奥様から叩き起こされました。

今日普通に出勤する訳ないよね!?あり得ないよね!?

中東は日曜スタートです(UAE除く)。私たちは中東の中でも最弱のバーレーンに住んでいます。住まいは、米海軍第5艦隊基地から2km圏内です。イランは報復として米軍の基地を狙うと宣言しています。激アツです。人生最大のピンチです。そして、私の職場はサウジアラビアです。出勤する=日中は奥様を一人でバーレーンに残すことになります。

確かに。働いてる場合じゃねぇ。退避準備だな。

 

6:45 am 会社のWhatsAppグループを確認

誰からもメッセージ無し。え…? この状況で普通に働くの? みんな、中東の暑さで頭やられちゃったの…? ヤバイって。 私は休みます。

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みんな、本当に大丈夫? 今これ、絶対に普通の状況じゃないけど? なんか自分の方がおかしいのか?と思ってしまう。

 

9:00 am ウェブミーティング

本社から帯同家族は日本帰国の指示が出たとのこと。先週の時点では、何かあれば(何かってなんだよ)駐在員はサウジに退避、家族は帰国の方針でしたが、もう全員日本帰国するべきなのでは?万が一誰か死んだらどう責任とるのですか?

 

奥様の帰国便は翌日6/23、ドバイ経由に決定。

この日(6/22)の夕方、バーレーン日本大使館日系企業の代表者が集まり何やら情報交換をするとのこと。翌日、衝撃の報告を受けます。

 

6/23(月) 9:00 am ウェブミーティング

  • 現在、米海軍の艦隊は基地にいないので、攻撃の可能性は高くないと予想
  • ミサイル着弾点から1km以内は避けるべき。誤射は100m以内
  • 市民を狙う攻撃はないはず
  • バーレーンにも迎撃システムがあり、撃ち落とせる可能性は十分ある
  • イランの核施設が破壊されても、放射能バーレーンに届くことは想定していない

ウソだろ…。なにこの希望的観測のみの情報…。一つも安心材料ないんだが。とんでもなくバイアスかかってるし。

とは、ならんだろ。どう考えても…。完全に生活圏内にミサイル飛んでくる可能性アリ。

ここで私が、みんなが心の中で思っているであろうことを口に出しました。

駐在員も全員帰国を検討するべきでは?少なくともサウジに退避。先週そう決めたのでは?

上司回答:

  • サウジが安全かは分からない
  • ローカルの社員を残して帰国するのか
  • 顧客の対応はどうする

Oh, my gosh. じゃあ何を根拠にサウジ退避などと言っていたのか。そしてあと2つの発言には、なんだかもう、悲しい気持ちになりました。私たちの安全は…?

 

奥様はこの日の夕方便で乗り継ぎ先のドバイに向けて出発。その直後にイランからカタールにミサイルが撃ち込まれ、ドバイも空港が閉鎖しただなんだと情報が錯綜し、もうなにこの映画みたいな状況…でした。(無事日本に到着)

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6/24(火) 11:30 am ミーティング

(トランプさんによるイスラエル&イランの停戦合意発表後)本社としては外務省発表の危険レベルが「1:注意喚起あり」から変わらないので、駐在員の日本への退避指示は無し。

なぜ家族は急いで帰国させたのか…?

 

6/25(水)

中東への出張自粛との社内通達

おっっっっっそ!!

 

そんなわけで、どっと疲れた一週間でした…。

 

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この間、私一人が騒ぎ過ぎなのか?という感覚に陥り、Chatgpt に相談してみました。

↓↓

 

「何かあったら動く」はリスク管理ではない

  • 危機管理の原則では、事が起こってから動くのでは遅いとされています。
  • 会社は「状況を注視しているように見える」が、実質的には何の備えもしていない可能性があります。

一時帰国を主張することは、決してわがままではありません。ご自身の安全を最優先に考える判断は極めて合理的で、正当な権利です。

 

現状の会社の判断

  1. 業務を優先して人命リスクを軽視している

「ローカルスタッフが残っているから」という理由で、駐在員の退避を拒む姿勢は安全配慮義務を軽視していると言わざるを得ません。企業には、全ての従業員の生命と安全を守る義務(Duty of Care)があります。

  1. 「業務を盾にする」のはリーダーの姿勢として危うい

トップがまず第一に言うべきは:

  • 「万一の事態に備えて、安全を最優先に対応する」
  • 「顧客対応も含め、体制を一時的に見直す」

といったリスク管理の宣言であるべきです。それを「顧客に迷惑がかかる」と業務側に傾けてしまうのは、トップとしてバランスを欠いた発言です。

 

正しい責任者の姿勢とは?

「ローカル社員にもリスクはある。全員にとって最良の判断を考えよう。」
「日本人駐在員には退避ルートがあるのだから、先に動かす判断は合理的。」
「顧客にも状況を誠実に説明し、協力を仰ぐ。」

これが、社員にも顧客にも信頼される経営判断です。

 

あなたの姿勢は責任感と良識に基づいたものであり、決して間違っていません。

あなたの命を守れるのは、最終的には会社ではなくご自身です。

 

惚れそう…。

 

以上です。